理科読日誌

カテゴリ:実・種

どんぐりを楽しむ絵本たち

1.『こならぼうやのぼうし』/八百板洋子:ぶん  高森登志夫:え/福音館書店 ちいさなかがくのとも 2002年10月号 ※月刊誌のバックナンバーなので、図書館でぜひ

2.『どんぐり』/こうや すすむ/福音館書店 かがくのとも絵本/1988年

3.『ひろった あつめた ぼくのドングリ図鑑』/盛口満/岩崎書店/2010年

4.『林のどんぐり』/広井敏男:ぶん  伏原納知子:え/新日本出版社/1982年

5.『どんぐりかいぎ』/こうや すすむ/福音館書店 かがくのとも傑作集/1995年

 

昨年、"みっつん"が0歳の秋には、どんぐりの絵本を1冊ずつ、時々読んでいました。今年の秋、1歳半を過ぎた"みっつん"は、どんぐりを拾い集める楽しさに目覚めました。「どりこ(どんぐりこ)!」と目を輝かせながら、せっせと拾っている姿を見て、今年もどんぐりの絵本を読んでみようかな、と思い立ち、何冊かを読んでみたところ、明らかに昨年よりも食いつきがよくなっていました。絵本に登場するどんぐりに対しても、「どりこ!」とイラストを指さして大興奮するようになったのです。

 『こならぼうやのぼうし』で、どんぐりには「ぼうし」があるということを知ると、どんぐり拾いの際に、「ぼうし!」とどんぐり本体だけでなく、ぼうしも集めるようになりました。

 戦利品のどんぐりやぼうしが増えるにつれて、それらが実にバラエティに富んでいることに親の私が気づかされました。そうなってくると、いったい何というどんぐりなのか、どの実と帽子がペアなのか、どんな木になっているのか…私の「分類欲」がふつふつと湧き上がってきました。そこで頼りになったのが『ひろった あつめた ぼくのドングリ図鑑』です。この本では、1つの種類のどんぐりがズラリ!と描かれています。手元にあるどんぐりたちの違いが種類の違いによるものなのか、あるいは同種の個体差なのか、といったことを考えられる素晴らしい1冊です。びっしりと描かれたどんぐりに"みっつん"も大興奮!

 1週間ほど、「どんぐり週間」を設け、毎日何冊かどんぐりの絵本をまとめて読み聞かせてみました。すると、"みっつん"の方から夜の読み聞かせで読んでほしい絵本として、どんぐりの絵本数冊をまとめてベッドへ持っていくようになりました。

 1歳半を過ぎたあたりから、徐々に絵本のストーリーも楽しめるようになってきた感じがあり、1歳9か月を過ぎると、お気に入りの何冊かはお話が完全に頭に入っている様子でした。1回に読む(読み聞かせを聞く)冊数も増えてきて、一度に3~5冊くらいまとめて読めるようになってきたので、ときどきテーマを決めてまとめ読みをするようになりました。どんぐりのテーマが"みっつん"にハマってもらえたのは、彼の「どんぐりブーム」を逃さずに読んだからだと思います。(「どんぐりブーム」の間に試した他のテーマの絵本まとめ読みは、そこまでハマっていない様子だったので)同じ時期に、「どんぐりころころ♪」の童謡も"みっつん"心をくすぐっていたので、これからも、実体験でのブームを見定めて、関連した絵本や童謡などを仕掛けていきたいと思っています。

『ぼくはここで、大きくなった』

『ぼくはここで、大きくなった』

アンヌ・クロザ:さく / こだま しおり:やく

西村書店

2012年

¥1,300+税

 

最近は春にちなんだ絵本をたくさん読んでいます。

 

この絵本は、"たまたま"、ここで大きくなった種のお話です。

秋になり、冬を越し、やがて春になって芽生えた種はすくすく成長します。

あるときは風が吹きつけ、またあるときは大水に耐え、害虫の襲来も乗り越えて実をつけます。

読み進めながら、実が描かれたページを見て、「ああ、君はこの植物の種だったのか!」とにっこりしました。

 

植物の種が芽生え、育ち、命をつないでいくお話はほかにもありますが、この絵本の魅力は何といってもアンナ・クロザさんの絵です。

アンナ・クロザさんの鮮やかな色使いやシンプルでかわいらしいイラストは、1歳3か月の"みっつん"にとっても魅力的なようです。

以前ご紹介した『みずたまのたび』も同じ作者の絵本です。

そして、”たまたま”ここで大きくなった、というところも素敵です。

公園や川の土手にお散歩にいく機会が増えるこの季節、目にする植物たちに、「君たち、”たまたま”芽生えたそこで、よく大きくなったね」と声をかけたくなる1冊です。

 

 

 

『たんぽぽ』

『たんぽぽ』
甲斐信枝
金の星社
1984年
¥1,300+税

先日、近くの駐車場で春の野の花を"みっつん"と楽しんできました。
紫色のスミレ、青いオオイヌノフグリ、ピンクのホトケノザ、紫色の菜の花のようだったのはムラサキハナナでしょうか・・・?
面白いことに、多少入り交じりはするものの、半径1mくらいの範囲に種類ごとにまとまって咲いていました。草原のある一角は紫色、別の一角は青・・・と、まるでパッチワークのようでした。

そんな小さくてかわいらしい花々の中にあって、タンポポは、ひときわ鮮やかな黄色で存在感を放っておりました。
私にとっては、スミレやオオイヌノフグリなどの花よりもずっと早く出会った春の花です。幼いころ、春の花と言えば、タンポポかチューリップでした。
でも、チューリップはそこらへんに勝手に生えている花ではなかったので、もっぱらタンポポを愛でていたように思います。

そんな春の花の代表格といっても過言ではないタンポポが、甲斐信枝さんによって美しく描かれています。
『はっぱのうえに』同様、ページをめくるたびに春風が吹いてきそうな、そんな絵本です。

昨年の春は、"みっつん"はまだ、タンポポの綿毛で遊んでいないので、この春は綿毛ともたわむれたいと思っています。

ヒマラヤスギのタネ

『たねのずかん ●とぶ・はじける・くっつく●』にも載っているヒマラヤスギのタネを拾いました。

 

以前紹介したニワウルシラワンと同じ、「くるくる回って落ちるタネ」の仲間です。

もし公園などで、バラの花のような形の松ぼっくりのようなもの(写真右下)がゴロッと落ちていたり、その松ぼっくりっぽいものが剥がれ落ちた三角っぽいもの(写真左下)が落ちていたら、その周りにタネ(写真上)が落ちている可能性大です。

マツやカエデなどのタネもよいのですが、小さいのが難点です。
そうしたタネと比べると、ヒマラヤスギは何といってもその大きさが魅力です。
三角形のタネは1辺が3cm以上あるものが、ざらです。
大きいので、くるくる回って落ちる様子も観察しやすいです。

難点は、翼部分が薄いこと。
近頃めっきり指先が器用になってきたとはいえ、まだまだ力加減は思い通りにいかない"みっつん"に持たせてあげるには、もろいです。
当面は、くるくる回って落ちる様子を見て楽しんでもらうことになりそうです。

実りの秋は、魅力的なタネに出会える絶好のチャンス!
くっつくタネ シリーズも集めたいところです。
私がこどものころと比べると、オナモミを見なくなりました。そんなオナモミの素敵な絵本もあるので、いずれご紹介できればと思っています。

『どんぐり とんぽろりん』

『どんぐり とんぽろりん』
武鹿悦子:作  柿本幸造:絵
ひさかたチャイルド
2008年
¥900+税


どんぐりの絵本の読み聞かせを親子で聞くチャンスがありました。
母の膝の上で他の人に読んでいただく読み聞かせは、いつもと違うのか、"みっつん"は、とてもウキウキで参加しておりました。
柿本さんのかわいい動物たちのイラストに「お~~~!」「あ~~~!」と両手を上げて大興奮しながら聞いてきました。


柿本さんは、『ヒッコリーのきのみ』もお描きになった方です。
今、武蔵野市立吉祥寺美術館で「心をつなぐあたたかな色 柿本幸造の絵本の世界」という特別展をやっているそうです。(11月11日までで、10月31日はお休み。)
開催中に行けるかな?行きたいな~と思っています。

ラワンの種の模型

ニワウルシのタネの模型に続き、とても手軽な「くるくる回って落ちるタネ」の模型をご紹介します。ラワンのタネです。

ラワンという植物もあまりなじみは無いかもしれません。
日曜大工をなさる方でしたら、「ラワン材」という素材としてご存知かもしれませんね。
ブリタニカで調べてみたところ、「サラソウジュ(沙羅双樹)など熱帯アジアの雨林を構成するフタバガキ科の大高木の木材の総称。」とありました。
沙羅双樹!?
その昔、お経のように唱えて覚えた平家物語の冒頭に登場する、「沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす」の「沙羅双樹」ってラワンだったのですね。

とにもかくにも、東南アジアに生えているフタバガキ科の巨大高木であるラワンの種にはウサギの耳のような翼がついています。この翼に空気があたると、くるくると回転するのです。

模型の作り方はいたって簡単です。
用意するのは、画用紙(25㎝×2cmくらい)とゼムクリップ。

1. 画用紙を半分に折ります。このとき、端を少し(1cm程度)ずらしておくのが回転を生み出すポイントです。
2. 折り目にクリップをつけます。
3. 2枚の翼を指で"しごいて"反りをつけます。

高いところから落とすと、くるくる回りながら落ちてきます。

子どもたちに作ってもらうとき、"しごく"という動作が曲者です。
小学生でも、なかなかピンとこないことがけっこうあります。

小さなお子さんだと、高いところから落とすことは難しいかもしれません。
大人がいっしょでしたら、抱っこしてあげてもよいと思います。
子どもだけで高い台などに上るのはちょっと怖いな・・・という時には、タネ(クリップ)を上に向けて投げ上げると高いところから落ちる様子が観察できます。

いろいろな紙でつくったり、大きさを変えてみたり、紙の端をずらす方向を逆にしてみたり・・・いろいろな工夫に簡単に取り組めるのも、この模型のいいところです。

『こならぼうやのぼうし』

『こならぼうやのぼうし』
八百板洋子:ぶん  高森登志夫:え
福音館書店
ちいさなかがくのとも 2002年10月号
¥380+税
※月刊誌のバックナンバーなので、図書館でぜひ。

ドングリつながりで、"みっつん"の はとこからお下がりでいただいた、「ちいさなかがくのとも」を読みました。
もう大学生のお姉さんが、まだ幼稚園生だった頃の絵本なので・・・16年前のものでした。(図書館にはバックナンバーが揃っていると思うので、チャンスがあったらぜひご覧になってみてください。)


こならどんぐりの"こならぼうや"が帽子をなくしてしまいます。
そこで、帽子を探していると、くぬぎどんぐりや、しらかしどんぐり、かしわどんぐりなど色々などんぐりたちと出会い、彼らの帽子を試しにかぶってみるのですが、大きすぎたり、小さすぎたり・・・。

ドングリの帽子をじっくり見てみたくなる1冊です。

そして、何度も出てくる「ころころ ころころ こっつんこ!」というフレーズのところで、"みっつん"とおでこをこっつんこしながら読み聞かせをしたところ、けたけた笑ってくれました。

「ちいさなかがくのとも」や「かがくのとも」などは月刊誌なので、一期一会になってしまうものが多いですが、とっても素敵な名作がたくさんあると思います。
とはいえ、個人で毎月全部買うと、あっという間に本棚がいっぱいになってしまうので、私は毎月本屋さんをパトロールすることにしています。
店頭でぱらぱら見て、ビビッと来たら購入するようにしているのですが・・・しょっちゅうビビッと来てしまうんですよね・・・。

ニワウルシのタネの模型

一昨日の『たねのずかん ●とぶ・はじける・くっつく』にちなんで、保育園や幼稚園での理科読でつくっている、ニワウルシのタネの模型をご紹介します。

漆に似ているけれど、漆と違ってかぶれないので安心してお庭に植えられる。だからニワウルシという名前がついているようです。
英語名はTree of Heaven。「天国の木」って、なんだかとっても素敵な名前です。

そんなニワウルシのタネは、「くるくる回る作戦」の仲間です。
つたない絵ですが・・・真ん中の濃い色の●部分がタネ、その周りに翼のついた実がなります。


そして、この実はクルクルと回転しながら落ちていきます。

そんなニワウルシのタネ(というか実ですね)の模型は、紙テープとラベルシールで簡単に作ることができます。

紙テープ10㎝~15㎝くらいの真ん中辺りに印をつけておいて、まずは片端をくるりと丸めてラベルシールで留めます。
全体を裏返して、反対の端をくるりと丸めて2枚目のラベルシールで留めます。


すると、蝶結びのチョウチョのような形の模型が出来上がります。
ラベルシールをタネ、紙テープを翼に見立てて、高いところからそっと落とすと・・・クルクルクルッと回転しながら落ちていきます。
保育園や幼稚園でも大人気の実験です。

"みっつん"の目の前で落としてみると、興味津々。
落ちた模型を手に取って、ポイッと投げてみていました。
投げたら楽しいことになる、ということには、どうやら気づいた様子でした。
でも、紙が薄くて、"みっつん"は握りつぶしてしまったので、今度は強度を増した0歳児向けバージョンを考えてみたいと思います。

『ひろった あつめた ぼくのドングリ図鑑』

『ひろった あつめた ぼくのドングリ図鑑』
盛口満
岩崎書店
2010年
¥1,400+税

今日は、秋晴れの気持ちよい一日でした。
"みっつん"とドングリを拾ったので、いそいそとこの本を広げてみました。

タイトルに「ぼくの」と入っている通り、著者の盛口さんが拾って集めたドングリをずらりと描いた図鑑です。
たとえばシラカシという1種類のドングリが1ページびっしりと描かれていたりします。
一言で「シラカシのドングリ」と言っても、実際に拾ってみると色も形も千差万別。

自分が拾ってみると、「個体差」というものを実感します。
個体差があるけれど、種類ごとに共通する部分もあるのが、趣深いです。

さて、今日拾ったのは、何でしょう?

図鑑とにらめっこしてみましたが、うーん、難しいです。
シラカシとコナラと・・・写真撮りそびれましたが、クヌギもありました。

姪っ子がまだ幼稚園生だったころ、ドングリをたくさん拾って帰り、数日後に、にょっこりと虫さんが登場して大騒ぎだったようです。
それ以来、保管はベランダという決まりができたとか。

絵心というものは持ち合わせていないのですが、いつか"みっつん"がドングリ拾いにハマるお年頃になったら、「わたしたちのドングリ図鑑~写真版~」をつくれたら楽しそうだなぁ、なんて思いました。

『たねのずかん ●とぶ・はじける・くっつく●』

『たねのずかん ●とぶ・はじける・くっつく●』
(みるずかん・かんじるずかん<金の本>)
高森登志夫:え  古谷一穂:ぶん
福音館書店
1990年
¥1,300+税


わたげのついたタネ、くるくるまわるタネ、はじけ飛ぶタネなど、同じような作戦をとるタネが見開き2ページにまとまって紹介されています。
この図鑑の素敵なところは、ページをめくると、それぞれのタネが描かれていた場所にその植物の花や実がなっている様子が対応して描かれているところです。

タネを見かけても、それがどの植物のタネかということは案外難しい問題です。
風に乗って飛んできたタネだったら、辺りを見回しても見当たらないこともあります。
雑木林のような所だと、周りに植物がありすぎて、一体全体どの植物から落ちてきたのか・飛んできたのか、さっぱりお手上げ・・・なんてこともあります。

そんなときに、花や実、葉っぱなどの手がかりがあると、「もしかしたら、あれかな?」と諦めずにちょっぴり探してみようかな、という気持ちになれるものです。

もう1つ素敵なポイントは、ほとんどのタネが実物大で描かれているところです。注意深くページの右下を見ると、「ほんものの、おおきさです」とか「ほんものの2ばいの、おおきさです」と書いてあるので、それも目の前の"未知のタネ"についての貴重な情報になります。
ほんものの大きさって、いいですよね。
以前紹介した『小学館の図鑑NEO 本物の大きさ絵本 原寸大どうぶつ館』もそうですが、実物大というだけで、抽象度が減ってグッと捉えやすくなるように思います。

植物にはとんと疎くて、「あ~、赤いお花が咲いてるな~」とか「細い葉っぱがいっぱい茂ってるわ~」くらいにしか判別できない私には、このくらいざっくりした図鑑が嬉しいです。

"みっつん"とのお散歩で出会ったタネが、この図鑑に載っていたらラッキー、くらいの軽い気持ちでいようと思います。
いいんです、具体的な名前までつきとめられなくても。
「形が似ているから、きっと"クルクル回る作戦"なんだろうな」くらいのことが分かったら、楽しいじゃないですか。