理科読日誌

カテゴリ:昆虫

『ファーブル先生の昆虫教室 本能のかしこさとおろかさ』

『ファーブル先生の昆虫教室 本能のかしこさとおろかさ』
奥本大三郎:文   やました こうへい:絵
ポプラ社
2016年
¥1,800+税

"みっつん"への読み聞かせというよりも、『ダンゴムシ』に続き、来るべき(?)「息子との"むしライフ"」に向けた、母のリハビリ理科読第2弾です。

『ファーブル昆虫記』は子どものころに読んだ記憶がありますが、うろ覚えだし、ファーブルさんには申し訳ないのですが、そんなに楽しんで読めた本ではなかったように思います。
でも、この本は面白い!

奥付を見ると、朝日小学生新聞に連載されたものをベースにつくられた本のようです。
『ファーブル昆虫記』そのものではなく、昆虫記をもとに、例えばアリについて「アリ①」~「アリ⑧」と8つの見開きに小分けして紹介しているので、とても読みやすいです。
しかも文章は右ページにまとまり、左ページにはその内容に関するかわいいイラストが描かれている点も、「むしリハビリ」を進める私のような者にはありがたいです。

小学生なら、一人でワクワク読めると思います。これを読んでからご本家の『ファーブル昆虫記』を読んだら、子どもの頃の私も、もっと楽しんで読めたかもしれません。

『ファーブル昆虫記』と言えばスカラベ、というイメージがあり、実際この本もスカラベから始まるのですが、日本で暮らしていると正直スカラベはピンと来ず…。
でも読み進めていくと、セミ、クモ、モンシロチョウ、ホタル、アリ、オトシブミと日本でも出会えそうなむしたちも登場してきます。

この本を読んだら、むしにも、ファーブルさんにも、なんだか親近感がわきました。

まだ、この本のかわいいイラストで描かれたむしさんたちと、実物のむしの間には大きなギャップを感じてしまうので、引き続きリハビリに努めようと思います。

『ダンゴムシ』

『ダンゴムシ』
今森光彦
アリス館
2002年
¥1,400+税

「ある日、家にかえってくると、2さいになる息子が、縁側にすわってにがむしをつぶしたような顔をしていました。
 よく見ると、口をもぐもぐさせています。」
飴にしては変だな、と息子さんの口をそっと開かせるとダンゴムシが出てきた、という今森さん。

「ぼくは、ちょっと心配したものの、とてもうれしくなりました。
 ダンゴムシが、こんな小さな庭に、いまでもいてくれることがわかったからです。」

そうして、今森さんのダンゴムシの撮影が始まります。
ダンゴムシの目線で撮影された「お見事!」としか言いようのない写真の数々と、今森さんの愛情あふれる文章に、ついつい引き込まれてしまいます。

子どものころは平気だった「むし」たちと遊ばなくなって早ン十年。最近はすっかり苦手になってしまっていましたが、「もう少し"みっつん"が大きくなったら、ポケットから虫が出てきたりするわよ~」との先輩お母さん・お父さんの体験談に、今からリハビリしておこうと思う今日この頃です。

そのリハビリ第一弾のお相手として、ダンゴムシさんは最適!と勝手に白羽の矢を立てました。
そして数日前に、何年振りかでダンゴムシを手のひらに乗せてじっくり見てみました。
母の手の中で、コロンと丸まっては、しばらくするとじわじわじわ~っと開いてもぞもぞ歩き出すダンゴムシに"みっつん"も興味をそそられた様子でした。
でも、手渡すと今森さんの息子さんのようにお口に直行してしまいそうだったので、ファーストコンタクトは、そこまでにしました。

うれしいことに、虫を扱った絵本は山のようにあるので、少しずつリハビリを進めたいと思っています。

『はっぱのうえに』

『はっぱのうえに』
たての ひろし
福音館書店
ちいさなかがくのとも 2019年4月号
¥440(税込み)


すっかり春ですね。
お散歩をしていると、公園や川原も生命力であふれているように感じます。
そんな春にぴったりの絵本が、ちいさなかがくのともシリーズ新刊として出ていました。
生物系の絵本は、とてもたくさん出版されるので、よほどのものでないと買わないぞ、と心に誓っているのですが・・・「よほどのもの」だったものですから、我が家の一員になりました。

作者は、『ぎふちょう』や『しでむし』、『つちはんみょう』を描かれた舘野鴻さんです。

とにかく絵が素晴らしい!
春の色に満ちたページを見ているだけで、うきうきした気持ちになってきます。
そして葉っぱの上にみつけた黄色い不思議な物体は何?
何?なに?
とページをめくっていくと、ほ~、そうだったのか!と驚きました。

二足歩行を極めつつある"みっつん"と公園に行く機会も増えました。
”みっつん”と手をつないで歩くので、普段よりも、ぐっと低いところを見るようになりました。
そんな機会を生かして、葉っぱの上に黄色い不思議な物体を見つけられないかなぁ?